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【広告ヒント集】 ここをわかれば、 間違えない! アド・ヴァイス スタディオン 編集:sui studio 東京都豊島区雑司が谷3-12-3川戸ビル203 〒171-0032 info@image-garage.com |
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「どの書体を選ぶ?」 「アルファベット」 ラテンアルファベットは、欧米をはじめとして多くの国で使用される基本書体です。横組でその並んだラインの美しさ、シンプルな図形的な美しさが、日本の広告媒体でも多く使用されている要因ではないでしょうか。 カリグラフィーから発祥したアルファベットは横に並べた時に大文字の高い位 置(A,I等のてっぺん)から引っ張った支持線「キャップライン」や「アセンダーライン」から小文字の頭の部分(a,cのてっぺん)「ミーンライン」、そしてgやqなど最下部から伸びる「ディセンダーライン」と、基準となる五線譜のような線に配置されるエレメンツ個々の高低が心地よいリズムを作り出します。 もちろん文字がばらけないようにベースラインでしっかりと整えて配置されているのは大前提です。さらに形態が円だったり三角、四角だったりとシンプルな図形に近い為、形態そのものの美しさが表現できます。 プロが使う書体とは? 「10人のデザイナーがいれば10種類の使用書体がある」と普通 なら考えるところでしょう。しかし実際は、多くのデザイナーが選ぶ書体というのは共通 している場合があります。一書体で十分と言うディレクターもいます。それだけプロに人気の書体や多くの支持を受けた定番と呼ばれる書体があるわけですね。その中の一部を紹介していきたいと思います。 http://www.eff.co.uk/M/P/VncRR.htm ヴェニス やや丸みをもち、小文字のてっぺんが三角形なのが特徴の書体です。かなり歴史のある書体で欧文の本文用として使用されてきました。
http://www.linotype.com/116/baskervilleclassico-family.html
http://www.linotype.com/170/bodoni-family.html ボドニ イタリア人のボドニ氏の制作です。(制作者の名前が書体名になる事は多いです)世界的に有名な書体でモダンローマンスタイルといわれています。上のバスカービルとの違いは「セリフ」といわれる書体の端々にあるヒゲのような横棒が一本線で作られている所です。その影響ですっきりとした印象に見えます。また、この「ヘアラインセリフ」と呼ばれる一本線の横棒ヒゲは文字を並べた時にきれいな横ラインを形成するのです。
http://www.linotype.com/109930/caslon540-family.html
ウィリアムキャスロン作のベストセラー書体。無駄 の無いローマン体の中にも小文字の肉つけ等、斜めに跳ね上がりぎみな部分にクセがあります。この書体を元にした変字体が世界中で作られました。
http://www.linotype.com/526/helvetica-family.html サンセリフ体(ゴシック体)で非常に有名でオーソドックスな書体です。旧名はノイエ・ハース・グロテスク・ハルプフェットと言いました。東京オリンピックの指定書体にもなったこの書体は大文字に対して小文字の字高を高く設定し、字幅の格差も最小にとどめています。水平に力強く切り取られた肉厚なエレメントはオーソドックスながら力強いゴシック体と言えます。
http://www.linotype.com/52786/universfamilyvaluepack-compilation.html
このサンセリフ体(ゴシック体)も有名です。沢山のファミリーを持ちます。フルティガーという有名なアートディレクターが7年の歳月を費やして完成させました。上のヘルベチカと比べて文字それぞれの字幅の格差が大きいです。またカーブの最後「ハネ」の部分に強弱の力感が施されて、硬質なヘルベチカに比べて変化のあるゴシック体と言えます。
http://www.linotype.com/52784/futurafamilyvaluepack-compilation.html
非常に単純化された書体です。日本でも大流行した書体で正円と直角という機械的な美しさは、あらゆるグラフィックにマッチングし洗練された印象を演出します。ボールドは斜体をかければスポーティに、細めの物はタイプフェイスの美を全面 に出してPOP調や高級風イメージも演出できます。
http://www.linotype.com/563/itcavantgardegothic-family.html この書体も垂直水平棒と正円で構成された機械的な美しい書体です。フーツラとの違いはAやMなどの先のとがりを抑えている点、h,k,l等小文字の字高はフーツラのように大文字のアセンダーラインまで伸びていません。モダンな印象の書体です。
http://www.linotype.com/54142/optimanova-family.html ドイツ生まれのこの書体はサンセリフではあるが、構成される縦棒横棒の幅が緩やかに膨らんだり縮んだりとゴシック体と言うよりはローマン体に近い不思議な、しかし優雅な書体です。円弧 も美しく、高級な印象を与える書体でしょう。 この辺の書体は代表的な部分の一部です。多くのデザイナー、ディレクターが、教えられて知るというより様々な書体を試した結果 行き着いた書体でしょう。もちろん他にも有名書体はありますが、ノンプロの人が体裁よく広告物、印刷物、ホームページ制作しようと考えるなら、パソコンに上記の書体はあったほうが有利です。 「書体一つで印象を変える」そういったシーンも多く、本の装丁などの仕事はとことん書体にもこだわります。ソフトやパソコンに最初からバンドルされたお手軽な書体のみで構成するより、より多くの書体を知り、自分の目で良い物を確かめていくことで、作品の質もぐっとあがっていきます。
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