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【広告ヒント集】 ここをわかれば、 間違えない! アド・ヴァイス スタディオン 編集:sui studio 東京都豊島区雑司が谷3-12-3川戸ビル203 〒171-0032 info@image-garage.com |
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「通
販広告と直販広告の違い」 広告にも沢山の形態があり、情報発信というくくりにすればTV番組や雑誌も含めて多種多様なスタイルがあります。大手企業のキャンペーンポスターと通 販会社のカタログでは全く作りに違いがあります。ファッション系の雑誌とアパレル通 販のカタログでも一見似たように見えて違います。カメラメーカーの製品カタログと販売店のチラシ、言わずもがな違います。 この違いってなんでしょう?そう、販売形態の違いです。大手のメーカーは、製品を作り代理店に卸す=(自社の製品が市場で売れてよく動いてくれる事を希望)。ディスカウント量 販店は各社の製品を直接消費者に売る=(消費者が沢山自店に来てくれて大量 に買って貰う事を希望)。雑誌は記事内容として取り扱ったファッション品なども含めて情報を送る=(良い情報、興味を持っている情報、新しい情報を出して購読者を増やす事を希望。)通 販会社のカタログは、自社開発品(若しくは取扱品)をアピールして尚かつ売る=(メーカー、小売店、雑誌社の3つの要素を兼ね備えている) おわかりでしょうか?TVショッピングや通販のチラシ、カタログ、ネットショッピングは、直販流通 で考えれば複数のセクションを統括した販売形態であり、広告もそのような作りになっているのです。通 販会社の広告は常に進歩し、考え抜かれた物が多く大変参考になります。TVショッピングなどをじっくり研究すると勉強になりますよ。昔はアイディア商品のような特殊な物しか取り上げてなかったのが、今は一般 の雑誌でも普通のアイテムを沢山取り上げるようになりました。TVショッピングを見ていると普通 の平凡なアイテムのようでも、『他と違う新しい機能、素晴らしい効果』といった印象を植え付けています。その上価格設定が量 販店並の上手さがある。しかもおまけ付き。 TVショッピング等のムービー関係は私は門外漢なので、詳しくは論じませんが、今注目のメディアですので紙と鉛筆を用意してメモを取りながら、ストップウォッチで商品説明の時間を計りながら見てみると勉強になると思います。 さて、紙媒体で少し比較をしてみましょう。仮に貴方がジーンズが欲しいと思っていたとします。まずは、近所のジーパン屋か少し遠くても大きなファッションモールのチラシに目を通 します。小売店のチラシには沢山のメーカーの品が掲載されています。それも無造作に詰め込まれているのでなく、店頭の陳列のように、フリース、シャツ、パンツなど整然と区分けされています。パンツの特集スペースの脇にベルトを掲載、ニットのインナーシャツの隣にアウター用のジャンパーと考えられた配置がされていますので、欲しい物とその周辺の関連アイテムが一同に見られます。 まず、ここで『選ぶ楽しさ』を味わえますよね。「今回買うのは何色にしようかな?古着っぽいのも良いし、雑誌で紹介されていた品も捨てがたいな。皮やチノパンにも興味あるし・・」といったところでしょう。そして、チラシの中で、『各色どれでも2本で9,800円』という組み合わせ販売や『上下セットで9,800円』というセット販売を見つけます。こういう情報が入ってくると「捨てがたい」と更に迷いは大きくなります。尚かつ『このチラシ持参の方は500円割引』という特典があれば、「チラシを持っていって普段より安く買った」という店に出かけるだけの意味が出てきます。 ここで、注意して欲しいのが、製品自体の詳しい説明やイメージ写真を使われていないという事です。新聞に投げ込まれる小売りチラシでも製品に対する訴求コピーはありますが、大体が1〜2行です。写 真も物撮りと言われる商品そのまま写した物や、モデル撮りもバック背景と切り離したキリヌキ使用が多いです。メーカーカタログの印刷物をそのまま転載の物もあります。つまり、販売店側からすれば製品の特長は二の次で、まずは自店に来てもらい買って貰う事。その為には売れている物を入荷する、売り方を工夫する、沢山掲載して選んでもらうと言う部分に特化していて、開発エピソードや商品のメリット、素材成分などを深く掘り下げる事はしません。 実際にジーンズを買いに店まで出向いたとします。まず、素材感、肌触り、大きさなど自分の目で確かめられます。自分の目という信用おける物で思う存分確かることができますので、「ピッチリしたサイズよりゆったりめで」「動きやすい柔らかさ」等自分が設定した基準による選別 が可能です。これで候補を数点に絞る事ができます。しかし、未だ購入という決定打には至っていません。このまま店を出るかも・・・です。購入まで自分で納得させないといけないのです。 ここで力を発揮するのが、店員だったり、POPの説明コピーだったり、棚に置いてあるメーカーカタログだったり、商品を掲載された人気雑誌の類です。購入候補が複数であっちのメーカーも良いけど、こっちのも捨てがたいとなると、各メーカーの凌ぎの削りあいに突入していきます。値段も重要な要素ですが、ジーンズなど若い人は高額品をそのままキャッシュで買っていく傾向が強く、価格以外の要素で購買決定している事が考えられます。この段階では更なる情報が欲しい訳ですね。メーカーのカタログをペラペラめくってみると、いかにも由緒正しいブランドであるような気品あるイメージと、開発コンセプト、素材の特長、デザインの特長さまざまな情報が提供されてきます。写 真をみても、格好良いモデルが映っていますが、その格好良さの主役がジーンズになるような撮り方をされています。背景の色選びやボケ方、モデルのポーズ、そして動きによって入るジーンズのシワにまで最新の注意が払われています。だから製品がよくわかる上に、自分がそのジーンズをはいた格好良い姿を投影しやすいのですね。 さらに流行やコーディネイトのことも気になり出します。そんな時、棚に置いている雑誌に製品が掲載されていて、今の流行物やカジュアルにピッタリのコーディネイトなどの記事を目にしますと、自分の選択の判断材料として自信がつきます。そして、優秀な店員は買い手が出した「もっと知りたい」のシグナルを見逃さず、豊富な知識とその人にあったアドヴァイスから背中をポンと押して購入まで辿り着く訳です。ヘボな店員は、必要以上に強引に購入に持っていこうとするのでうっとおしがられます。 買い物には、衝動買いのケースも有りますが、普通 は声に出さずとも自分で頭の中で検討の結果、納得して行動しています。つまり納得させる行動を省いてしまうと、押し売り商法や騙し商法のようなトラブルがおこる可能性があるのです。 整理すると、チラシで沢山の商品から選ぶ→特典機会などを利用して行動を起こす→信用おける自分で製品を確かめる→製品の情報を入手して検討にはいる→店員に「海外から入荷なので次はいつ入るかわからない」などのアドヴァイスで背中を押される→購入という流れですね。前後する項目もあるでしょうが、この間沢山の人のメッセージが介在しています。しかもチラシ→店員と繰り返し発信の強調アピールもあります。 通信販売は、「自分で確かめる」を除いて、これらの全て一つの広告やカタログで行いますので作る側も発信する側も大変な事だったりします。以前のこのメルマガの特集で「必要以上の要素を誌面 に沢山入れると、わかりにくいし、うるさがられる」という内容を執筆しましたが、通 販の場合沢山の情報の全てが必要要素になるのです。通販をやるのに直販と同じ感覚で集客しか出来ないアプローチだったり、直販チラシなのにメーカーカタログのように作って行動を促すパンチ不足だと失敗するわけです。とくに通 販は信用面の不安や、実際に商品を手にとって触れない訳ですから、そこまで誌面 で補完する必要があるのです。カラーバリエーションを全色掲載したり、一つの製品でも数枚の写 真を掲載する場合もあります。イメージとしての全景からクローズアップや機能面 がよくわかるアングルに角度を変えたりと、細やかな工夫がされています、文字情報も各サイズから洗濯方法、素材、特長訴求のコピー、スタイル提案のキャッチコピーなど細かく丁寧に情報を整理し掲載しています。信用面 でもサポートセンターの充実度のアピールやJDMAなどの協会加入のアピールをして見えない消費者に安心を与えなければいけません。 しかも通信販売は広告出稿量やカタログ配布量も半端ではないです、出稿量 による割引を差し引いても、広告コストは凄いです。しかし、一般物流の販売店やメーカーのコストを合算すれば、通 販の広告コストも決して高すぎる物ではないのです。 広告を出す時、予算ありきになることはよくあります。その時に自分たちが直販でひとまず集客まで持ってこれれば店には情報を補完出来るアイテムがあるのか、それとも通 信販売のような形になるのかよく考えないといけません。 通 販ならあまりにもコスト重視しすぎるのも失敗の元です。沢山の情報や商品アイテムは、カタログのページ数やチラシのサイズも拡大させていきます。比例して、撮影、制作、印刷料もかさばります。安くしようと撮影を割愛してしまうと、見えない消費者にしっかりした視覚情報を与えられなくなります。特にアパレルやフードでは素人のデジカメ撮影は危険ですよ。「ただ写 せば良い」で買ってもらえるならyahooオークションの世界です。 本格的な商売は1人を相手にしていませんから、多くの人にわかりやすく、イメージの沸きやすい写 真を撮る技術が必要なのです。また、例えばA4の表裏に100アイテムの商品とコピーを詰め込んでA4の制作料金で抑え込もうとするのもコスト削減のメリット以外なにもありません。制作会社は労多くて益無しですから嫌がるでしょうし。見やすい誌面 、わかりやすい情報伝達、さらにブランドイメージの構築、あるいは、ユーザー特典などの目立つアピールと、誌面 に構築する物は多数有ります。商品を並べれば済む問題では無いのが無店舗販売の広告戦略のポイントでしょう。しかし、これで営業人件費や店舗テナント料などはかからなくなっていると言う事です。
まとめれば、広告で全てまかなうのか、広告は申し込みや集客、あるいは知名度アップ、製品の理解度アップのみを狙い、補完は他のツールでできるのかを考えた上で、予算をにらみ広告を作らなければいけないと言う事ですね。とくに通
販の場合、営業などの一見違う部門の仕事も広告やカタログが行うので、営業費なども考慮した考え方をする方が良いでしょう。部数、配送費以外にも良い広告、カタログで配布出来ないなら成績は上がりませんから。
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