チラシやパンフレットだけでない。心を届けるギフトカード。

営業の集客や説明の補助的なツールとしてチラシ、パンフレットは活用されますが、もう少しデザイン性が高く、遊び心があり、ブランドなどの認知にも一役買うダイレクトメール(カード)の提案例です。

メールの基本は、相手の状況をおもんばかり、タイミングを見計らって、感謝の気持ちや、あなたに良いと思う物のご紹介、ちょっとしたアニバーサリーを忘れずに祝福する等、1対1の間接コミュニケーションなので、元来は大量印刷物に不向きでは有ります。(バリアブル印刷等に手書き等が良いです。)とはいえ、真っ白な官製ハガキや小さなイラストカットが印刷されただけのハガキでは、自社の良さも全く伝えられない、出来るなら営業個人のお客様への気持ちと共に会社を忘れないでいて欲しいという事もよく聞く要望です。



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そこで3種類の不動産物件の購入検討者向けへのギフトカード案を企画してみました。

一つ目の画像「街中を吹き抜けるさわやかな風」

記事広告デザイン

チラシ等の情報媒体でないので、物件情報を隠して、第一印象「パッと見」のデザイン性を重視しました。 広告測定の数値はコストパーオーダー、コストパーレスポンスといったものがありますが、心をときめかせる、心をホッとさせる、そして企業や製品に好感を持つといった曖昧な要素は中々数値には表れにくいです。第一印象が悪い(デザインが破綻している、素人くさい、洗練されていない)と、例えば「しっかりした企業ではない」「信用できない」というイメージにつながり、「粗悪品をさばいてるのだろ」「得体のしれない風俗チラシのようなものだろ」という所まで勝手に誤解されてしまえば信用は崩れ落ちてしまいます。人は身勝手に印象づけをおこないます。



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ベンツに乗ってきた人は金持ち、軽トラックに乗ってきた人は作業員の人と確認せず考えてしまいます。だから、最初に悪印象を与えてしまうと大変な不利益を被るのです。会社の信頼を与え続けるためにもデザインは大事です。

デザイン的には、爽やかに感じるブルーカラーとホワイトのツートンストライプ、ゆったりとゆとりを持たせたホワイトスペース、ビルの摩天楼に見立てた(都会的)英語表記の近隣都市のコンテンツをリズミカルに配置し、サイクリング感覚でその地域を満喫できるというメッセージをこめた自転車のアイコン、そのタイヤの円に周辺スポット写真をいれて、スクウェアな印象の紙面構成にアクセントと柔らかみを持たせる等、様々な視覚効果を狙っています。



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二つ目の画像「物件地域でのスライス オブ ライフ」


記事広告デザイン

ちょっと違った角度から住宅を伝える方法があっても良いと考えました。都心部で暮らす若年層向けの少し広めの1ルームや1DKの設定でのカードです。パッと見ると何なのかはわかりにくくなっていると思います。しかし、何か生活していく上で役立つ情報がありそうと思いませんか?これは、「人」にスポットが当たっています。

  ロハスだったり、スローライフだったりと色々なスタイルの提言がありますね。ファミリー層の趣向である自然ややすらぎのある住環境に対して、都心部に住む人は「都市を満喫する人」となります。世代的にも若年層20~30代。二十歳そこそこの人でマンションを買える人は、そうはいないでしょうが、少し年齢をあげていくとヤングエグゼクティブや芸能関係、あるいは水商売関係と十二分に稼いでいる人はいます。



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その多くの人は六本木などの遊興地で、夜遅くまで発散しますので、生活基盤になる住まいが遠い郊外の場合、ライフスタイル自体を変えない限り、その人にあった住居とはいえません。親が資産用途も含めて子供の大学の下宿として購入する場合においても、大学時代に授業が終わったら真っ直ぐ帰宅する人ってどのくらいいるでしょうか?

  都心部の物件には、「都会ならではの魅力」、例えば、ふと帰宅前に軽く一杯引っ掛けていきたいと思ったときに、候補のお店は近所の焼き鳥屋だけではなく、夜景の見えるラウンジもあれば、異国料理のおいしいお店、デパートの様々な総菜売場やオープンカフェを眺めながら歩いていった先の専門店と沢山選べるメリットが備わっています。ビジネスシーンにおいても、電車の時間を逆算して家を出て通勤電車に長時間ゆられて会社に通う事も無く、サイクリング感覚で自転車通勤できますし、駅から駅へ移動する通勤生活の人に比べて沢山の隠れ家的都市スポットを見つけ、満喫できます。

 そういった都会を満喫するライフシーンをあたかもスナップ写真で切り取ってテーブルに置いたように写真を数枚重ねて配置しています。また具体的な周辺のプレイスポットや便利な施設をデザイン地図(上部茶色の箇所)にして配置しています。青いリボンは画面のアクセントの役割の他に「こんな生活をプレゼントできます」というギフトラッピングのようなエグゼクティブな特別感を与える事を狙い、ひとつのヴィジュアルとして繰り広げました。若い世代の都市生活をテーマにする事でPOPな楽しい感覚に作り替える事ができます。



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  とはいえ、千円札程度で買える商品でない不動産物件を扱う会社からの提案、つなぎとしてのツールで、どうやって最終的な購入まで導けるか?服の販売のように今年の流行や私の好きな色、バーゲンだったからという理由では買えません。「都会を使いこなす、あなたのこれからの暮らし」というライフプランナーとしての提案が重要となってくるでしょう。時には不動産物件とは違う知識も必要になるかもしれません。フィナンシャルプランナーの資格を持っている不動産販売会社の人もいます。住宅に限らず、健康でも教養でも「この先のあなたの幸せな生活」を提言して反応を得ている広告は事実あります。商品しか見えないのではだめなのです。

 さらに他社と違う「プラスα提案」があることで、「差別化」でき候補に残り、お客さんに気に入ってもらい、愛され支持されていくと私どもは考えます。その為には、私どもも広告発注者さん同様に、ターゲット層がどう考え、どう動くかを、必死に勉強しています。時には建築不動産とは関係のないテーマも出てきますが、それを最終的に商品に結びつける事により「新しい提案」、「新ライフスタイル」としての価値を生み出します。



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三つ目の画像「贅沢な時間をすごす、都会のすまい」


記事広告デザイン

住宅の広告の定番イメージは物件のパースイラストが入って「駅から00分」とか「閑静な住宅街」とか新緑の木々の枝葉などの写真を伴ってアピールしているものが多いです。しかしギフトカードにまで露骨な定番の宣伝をするよりストーリーで、読者と物件の夢を描く方法を企画しました。



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商品には、それぞれの売れていくパターンがありますが、未来の夢を描いて商品を買うというパターンもあります。高級品やその人の将来を担う物(結婚相談所、投資金融、くじ)、贈答品、車、時計、バッグ、パーティードレス、社交クラブ、高級クルージング旅行等でしょうか。

夢を見るには、夢をみさせる芸術性が必要です。コピー紙にマジックで情報を(例えば「高級マンションで贅沢な時間を!」)手書きしただけでは、夢やロマンは到底思い起こせません。「いいなあ、憧れるなあ」と思わせる写真やイラスト、デザインや色使い、そして言葉の魔法を駆使して演出していきます。しかし、いくら芸術性とはいえ、コマーシャルベースの制作物はアーティストの自己探求活動とは違います。作者が感動しないようなクリエイティブは相手にも伝わらないですが、かといって作者だけが、自分の世界に浸るのは大失敗になります。あくまでも主役のお客さんや見込み客さんが主人公となって、憧れの商品を手に入れて高いステイタスの中で振る舞うご自身の姿を想像できなければ意味が無いのです。



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もちろん「売れなければ広告価値はない」というのが正論ですが、「売るだけ」では感動を伴わせるものはなかなか厳しいと感じています。少し心が豊かになる、心がほっとする、ちょっと幸せな気分になる作品を提供するのは、広告に限らずクリエイティブの原点で、写真立てに飾りたい、お洒落な物、格好いい物、愛される文化やブランドらしさが生まれていきます。そしてそのブランドやイメージを好んでいる層は、値段など関係なしに「価値」を見いだして、大きな現金を販売者に落としていっているという事実もあります。広告をタレント人気だけに頼っていればスキャンダルがおこったとき、タレントと心中です。

 

見ないと言われるCMや広告を「愛される」「~~らしい」ものに変えていくには芸術性の魔法は不可欠で、心を元気づけ、ほっとさせる、メッセージは、やはり「心」から発した物です。それは「商品開発のストーリー」でも、「失敗から逆転した企業に流れる精神性」でも、そのメッセージを芸術の魔法フィルタを通して感動の物語や素晴らしい名画やプロマイドとして届けていきます。



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それに住宅の場合、幻想を抱くだけでなく、もっと冷静に考えないといけない部分も沢山あります。耐震性、保証、間取り、周辺環境、ローン、管理の方法など、重要な情報は別の媒体に掲載して別途送付するという設定にしていますが、ここのスペックがあまり大した事無いのに、第一印象の方ではいかにも上級に振る舞うのもあまり感心はできません。高級に見せるからには、高級な部分があってはじめてその部分を魅力的に演出できるわけで、商品が高級でないなら、売り方を違うアプローチに変えた方が良いでしょう。賢い消費者は物件概要もしっかり読みます。嘘、ごまかし、まやかしと受け止められるのは最悪の結果をもたらします。性能など気になる条件にも納得し、なおかつ未来に夢を描けるから買うのです。

今回の案には、ポエム風の文章を採用して写真集や詩集の1ページのように構成しています。いかにも商品説明や商品アピールというものとは一線を画して、物語の世界に誘い込むような読者が読みたくなる、読んでうっとりできる事を狙いました。芸術性があるCMの例では以前ネスレが谷川俊太郎さんの「朝のリレー」の詩とコラボレーションしたり、カルピスの期間限定ラベルで和やかなイラストのパッケージを採用したりと、国内でもあるのですが、海外のCMやポスターの芸術性と比べてしまうと、日本の広告メッセージはどうも「是非買ってください」という商魂やCMタイアップの音楽や出演タレントなども「今、売れている」「今、売り出したい」と、クリエイティブとは別の考え方のキャスティングで行われ、あくまでも軸は「売れればOK」になっている感が否めません。



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それに心揺さぶられたお客さんが、熱狂的にあなたの会社や商品を愛してくれ、支えてくれるのです。音楽のコアなファンの人に、「自分の好きな良い曲だから聞いてみろ」と薦められた経験はありませんか?愛する事が楽しみであり、愛する事が活力なのです。そして愛する気持ちを共有したいから口コミが広がるのです。愛している対象を忘れたりゴミ箱に入れる人はいません。

 私どもは、シンプルで洗練されたクリエイティブ表現、あるいは逆のコンテンツ満載の表現ですら、妥協せず、高い基準を定めて磨きます。プロとしては当たり前の事ではあるのですが、昨今はコストに目を奪われ、とてもプロの仕事と思えない、まとまり無いもの、見栄えのしないものも世の中に氾濫しているからこそ、プロの確かな製品を妥協せずにお届けしたいのです。真剣に「商品はどう思われるのか」「ターゲットは何を見て、何を感じるのか」という事をベースにした確かなコピーやデザインは、数字には出にくくとも「こんなデザイン好きだよ」「センスある企業だなあ」と企業の好感度アップ、信頼に必ずつながると考えています。そして、読者に「いいなあ、憧れる生活や住まいだなあ」という夢のスタイルを見せること、読ませる事で企業からのメッセージや商品の魅力を伝達していく事を日々心がけております。



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